3・11東日本大震災と原発事故から二年が経過しました。復興は遅々としてすすまず、被災者の生活は厳しさを増しています。被災者救援・復興は引き続き国をあげてとりくむべき第一の課題です。近い将来必ず起きると言われている大地震に対して、全てが埋立地の京浜地区の安全性が問われています。
日本共産党京浜製鉄委員会は、昨年三月に「こうすれば、大地震・津波から命を守れます」という「提言」を発表し、職場に提案するとともに、会社や労働組合に「提言」の実施を要請してきました。
震度7の揺れと大津波で京浜地区の危険は
その後の専門家による研究でも、首都直下型地震は近い将来に必ず起こる(30年以内に70%の確率)と予想され、その震度は最大7クラスもあり得るとされています。そうなれば、京浜地区では、命にかかわる重大な危険があります。
○強烈な揺れ、液状化と「側方 流動」による建物の倒壊
○大津波と漂流物よる破壊
○製鉄所の危険物の流出・爆発
○コンビナート火災で京浜地区 全体に命の危険が
京浜地区の地震防災はまだまだ不十分
会社の地震防災計画は「震度6強と津波による2Mの冠水」を想定し、「避難場所を2階以上にする」「避難訓練を行う」「避難場所の耐震化をはかる」「本社機能をバックアップできるようにする」など対応をすすめていますが、これでは不十分です。
職場では「いまの対策では助からない」「会社はお金はかけないだろう」「出勤日でないことを願う」「なるようにしかならない」など、諦めと「運頼み」の悲痛な声が出されています。 自分と仲間の命にかかわる問題、諦めるわけに行きません。 株主総会での林田社長の「何よりも人命が第一」との言明どおり「命が一番」なのです。
「人命が第一」は共通の土台、力を合わせて実現を 昨年の「提言」では5つの対策を提案しています。
①安全な避難方法と繰返しの訓練
②震度7を想定した構造物の耐震化
③液状化・側方流動対策
④コンビナート防災4つの緊急対策
(住民参加、耐震耐津波化、消防強化、コンビナートと住宅地の分離)
⑤床の高さ15Mの避難シェルターと避難用海底トンネル
「避難シェルター」と「避難用トンネル」は「命を守る」決め手。
どうしても必要です。
JFEグループは地震防災のための優れた技術と製品を提供しています。これらの技術を職場の安全のためにも使うべきです。
災害の復旧と事業の継続は従業員の命が守られてこそ可能になります。
「人命が第一」は共通の土台、経営者も労働組合も管理職も従業員も、京浜地区で働くすべての人の力を合わせて「安全な職場」をつくりましょう。
2013年3月12日「京浜の高炉」