参議院選挙は、「戦争法廃止・立憲主義回復」を共通の目標に、4野党(日本共産党、民進党、生活の党、社民党)と市民が力をあわせてたたかう、戦後はじめての選挙となりました。改憲勢力が2/3を占めるという結果になりましたが、4野党プラス市民の共闘が大きく前進し、安倍政権をストップさせる展望を切り開きました。
「4野党プラス市民」の共闘が前進
今度の参院選で日本共産党は、比例代表選挙で、5議席を獲得、東京選挙区でも当選をかちとり、改選3議席を6議席へと倍増し、非改選とあわせて14議席に前進しました。
安倍暴走政治を許さず、野党共闘のさらなる前進に向け全力でがんばります。
野党と市民の共闘が、全国32の1人区すべてで野党統一候補が実現し、11の選挙区で自民党候補に勝利。東北では6県のうち5県で勝利しました。
当選しなかったところでも、4割以上の得票を得るなど大きな〝共闘効果″が発揮されました。
連合の神津会長は、11日の記者会見で「1人区で3年前とは違った姿を実現できたことは一定効果があった」と評価しています。
選挙中、安倍首相は改憲について全く語りませんでした。ところが選挙が終ったとたん、改憲の発議案の検討を始め、自民党の改憲案がベース(土台)だなどと言い出しました。 自民党の改憲案(日本国憲法改正草案)は
●現行憲法の前文の「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」などを削除し、国民主権と恒久平和主義を否定。
●憲法9条2項の戦力不保持を削除し、「国防軍」の保持を明記。
● 第13条、生命、自由、幸福追求に対する国民の権利について、現行の「公共の福祉に反しない限り」を「公益及び公の秩序に反してはならない」と変え、基本的人権を制限。
●第97条「基本的人権は…侵すことのできない永久の権利」も全面削除しています。
●98条で、「内閣総理大臣は・・・緊急事態の宣言を発することができる」を新設。法律と同様の命令を出し、国民に服従を求める。
これらは憲法の3大原則(国民主権、恒久平和主義、基本的人権)を破壊しているのは明らかです。
参議院選挙で自公とおおさか維新などで2/3以上を占めたからといって、国民は憲法改定について白紙委任したわけではありません。
国民と野党の共闘で、憲法を守り新しい政治を
参議院選挙をとおして、国民のあいだに、「野党共闘で政治を変えられる」という共感、期待が、確実に広がっています。
東京都知事選挙でも野党統一候補が実現し、たたかわれています。
野党と市民の共闘を全国津々浦々まで発展させて、安倍政権による改憲のたくらみを阻止し、日本の新しい政治の扉をひらきましょう。