9月9日冷延工場で、腐食箇所が崩落し、タンク内に転落する災害が発生しました。
東日本製鉄所長―腐食部の点検をしたはずだが、なぜリストから抜けてしまったのか
京浜地区所長―大きな原因としては、重大災害以降の腐食箇所の点検に抜けがあった
などと、この重大な事故に、まったく無責任な発言です。
労働者の命と安全に責任をもつべき所長が他人事のようなことを言うばかりで、原因の究明もされていません。根本的な対策を放置し、現場まかせでは災害はなくなりません。
被災者は運よくスリ傷で済みましたが、死亡災害につながりかねない重大な事故で、労働者の安全を確保する責任を果たさない会社に怒りの声が上がっています。
災害報告書によると、「天板の一部が腐食で崩落し、タンク内に転落した」とされています。
タンク内の水位は2mもある中、他の作業者が気づき救出するまでに25分もかかりました。安全靴・作業着・保護具着用で、足が底につかない状態なので奇跡的に助かったとしか言いようがありません。
厚生労働省も、通路や昇降設備の老朽化が直接の原因となる労働災害が目立つことから、今年2月、経年劣化設備に関する自主点検の実施を鉄鋼各社に要請していました。
JFEでも自主点検しましたが、
立ち入り禁止の処置をしたから、それでいいという姿勢では災害はなくなりません。
何年も前から腐食が指摘されていたにもかかわらず、補修をせず放置していたことが、この災害の原因です。
生産現場と保全の両方の目で腐食箇所を再度点検し、ただちに補修しなければなりません。