JFE東日本製鉄所京浜地区の職場で、ひどい嫌がらせやいじめ、殴る、蹴るのパワハラによる深刻な被害が続発しています。
パワハラ被害者のほとんどが青年労働者です。「いい仕事がしたいと」夢と希望を抱いて入社した青年労働者が、パワハラで苦しめられたり、退職を余儀なくされるなどということは、断じてあってはなりません。
「パワハラで3カ月休職」「殴る、蹴る、陰湿ないじめ」
JFE権利闘争すすめる会には、何件もの相談が寄せられています。
事例1 「パワハラで、3カ月休職した。 前の職場に戻ってみてはどうかと打診された。『拒否』したら、自分で仕事を見つけろと言われた」
事例2 「殴る、蹴る、陰湿ないじめ。肩に青あざができた。精神的苦痛もあり、限界です」
事例3 「パワハラでいじめられ、ストレスで心臓病になった。今は他職場で常昼勤務になっている」
など、職場のパワハラは放置され、深刻な被害が広がっています。
なぜパワハラが起きるのでしょうか
なぜパワハラが起きるのでしょうか。
JFEでは、徹底した利益第一主義・目先の利益追求のもと、仕事量は多いのに人が減らされ、管理職・役付をはじめ、みんなが高いハードルの仕事を押しつけられ、そこから無理が生じ、ストレスや強圧的な言動として現れ、パワハラが起きています。
さらに関連企業では、親会社からの下請け単価の切り下げや無理な作業を押し付けられ、いっそう深刻なパワハラが起こる土壌がつくられています。
どうすれば職場からパワハラをなくせるのでしょうか
パワハラをなくすためには、会社の責任と役割は決定的に重要です。
労働契約法第5条で、使用者の「安全配慮義務」が定められています。
会社は「職場のハラスメントなんかで、ウツに至らしめたり苦しめたりしていいわけがない」(JFE役員の言葉)という職場風土をつくることです。
そのために、行き過ぎた利益第一主義を改め、仕事量に見合った要員配置をし、競争をあおる成果主義賃金制度を是正する。また、どんな事情があるにせよ「絶対にパワハラはやってはいけない」ことを、とりわけ管理・監督者に会社の責任で徹底することです。
実際にパワハラが起こったら、被害者の話を徹底して聞き、被害者を万全に保護するとともに、加害者に対して機敏に処分や降格、配置転換などの措置をとる必要があります。
労働組合の役割も重要です。
職場では、パワハラ被害者が声を上げられるような状況ではありません。組合員が安心して相談できる環境をつくり、会社に対して、休業やうつ病になった原因を究明させ、それを明らかにして対策を立てるよう求めていくことが、労働組合の重要な役割です。
青年も女性社員も働きやすい職場に
パワハラは、被害者の人格と心身の健康を傷つけ、退職に追い込み、ひどい時には死にいたらせます。
パワハラ根絶は、労働者の人権尊重にとって不可欠です。同時に、企業の発展にとっても不可欠な課題です。
京浜地区では女性社員が急増しています。 青年と女性社員が、パワハラやセクハラで苦しめられたり退職に追い込まれることのない職場をつくるのは、会社の責任です。