鉄鋼業では、京浜地区での墜落死亡災害を含め、2月17日現在で今年5件の死亡災害が発生しています。日本共産党の畑野君枝衆議院議員は、2月25日予算委員会で「京浜地区でクレーン点検中の墜落死亡災害」を取り上げ、多発する鉄鋼業の死亡災害を追及し、労働者の命を守る対策を徹底するよう迫りました。
畑野議員の質問
鉄鋼業の今年の労災死亡人数は、すでに2月17日現在で5人に上る。これは、重大問題。経済産業省として、どのような対策を行ってきたのか。
経産省製造産業局長答弁
原因究明と再発防止の徹底を指示
昨年6月、産業事故防止に向けて各社が取り組むべき「13の取り組み」をまとめて、各社へ促してきた。にもかかわらず、今年に入って重大事故が立てつづき起きたことに対して、重く受け止めている。今年2回、日本鉄鋼連盟に対して注意喚起を行った。今年に入って3件の死亡事故を起こした新日鉄住金大分には、2月17日、現地に入って、事情聴取を行い、原因究明と再発防止徹底の指示を出した。
JFEスチール東日本製鉄所(京浜地区)で起こった事故について、現地に行き、話を聞いてまいりました。労働者からは、危険箇所をただちに補修するようにしてほしいと要望する声が寄せられている。2月17日の経済産業省の要請を周知徹底することをはじめ、直ちに対策を講じるべきだと考えるが、林大臣に伺いたい。
林幹男経済産業大臣答弁
〝速やかに対策を講じ〟〝半年以内をめどに実施報告書の提出〟を指示
本日(25日)午前にも、厚労省とともに、鉄鋼各社に対し、〝安全性を確認した結果、安全対策を講じる必要のある箇所については、速やかに対策を講じる〟よう指示した。また、各社に対し〝半年以内をめどに実施報告書を提出〟するよう指示し、その進捗も確認したいと思っている。
と、前向きで画期的な答弁を引きだしました。経産省はかつてない厳しい姿勢を示しています。鉄鋼各社は、もう言い逃れなどできません。
腐食箇所の放置による死亡災害など許されるものではない
JFEスチール労連・連合会ニュース(№360)では、「腐食により支持構造自体に不具合が生じ、そのことで墜落するといった、決してあってはならない状態が生じた結果」といっています。
腐食箇所の放置による死亡災害など許されるものではありません。こんな災害を2度と起こさないために、会社は危険箇所の補修を直ちに実施し労働者の命を守るべきです。