職場新聞の記事より

医者は受けない バリウム検査

医者は受けない バリウム検査

2016年10月20日

 検診「胃がん早期発見のため」と、年間1000万人以上が受けているバリウム検査では、服用による不快感や嘔吐のほか、腸閉塞、腹膜炎を発症、アナフィラキシーショックにより、血圧低下による失神、意識消失、呼吸困難といった重篤な症状がでることがあります。
 また検査中、放射線を浴びているため、被爆量が極めて多く、胸部X線写真を撮影する際の150~300倍の被曝量で、発がんリスクがあります。
 かなり大きくなった胃がんであれば見つかることもありますが、早期発見は期待できません。確定的な診断は、胃カメラによって詳細な検査をすることになります。
 そのため、医師は胃部レントゲン検査を受ける人は皆無といわれています。
 また、最近では胃がん発症者の98%はピロリ菌を保有していることがわかっており、ピロリ菌を駆除すれば胃がんにかかる可能性はほとんどないといわれています。そのため、ピロリ菌検査で陰性だった場合、そもそも胃がん検診が必要ないという医師も少なくありません。
 がんをはじめとする胃の病気の発見に関しては、レントゲンよりも胃カメラのほうがはるかに優れ、がん発見率は3倍以上ともいわれています。内科、消化器科などの医師は、胃カメラを選択すると異口同音に答えます。
 デメリットを知った上で、検査を受けるのであれば何も言うことはありませんが、決してお勧めできる検査方法ではありません。
(医療ジャーナリスト・村上純一)