安倍晋三首相は、9月の自民党総裁選で、憲法9条に自衛隊を明記する改憲案の国会提出について「秋の臨時国会を目指して(自民党内で)議論を進めてもらいたい」と表明するなど、異常で前のめりの姿勢をむき出しにしています。
「改憲」に異常な執念を見せる安倍首相
自民党総裁選の討論集会で「衆参共に改憲勢力が多数を占めるいまこそ発議すべきであり、9条改正が最優先ではないか」と問われ、安倍首相は「(憲法に)自衛隊を書き込むことによって、(自衛隊)違憲論争に終止符を打つべきだ」と表明しました。
安倍首相は、自民党総裁選後、9条改憲について「(党内の)力強い支持を得ることができた」と述べ、総裁選の結果をテコに、改憲に異常な執念を強めています。
来年夏の参院選前に国民投票の実施をねらう
安倍首相は、来年夏の参院選前に改憲の国民投票を実施するよう求めた自民党麻生派の政策提言の申し入れに、「基本的な考え方はまったく同じだ」と、参院選前の国民投票の実施をねらっています。
また、自衛隊高級幹部会合で訓示し、自衛隊明記の決意を示しました。
これは、憲法99条が定める「国務大臣、国会議員…その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」にそむく憲法違反であり、決して許されることではありません。 憲法をないがしろにする安倍首相に、改憲を語る資格などありません。
アメリカといっしょに世界中で戦争する自衛隊に
安倍首相が言う「憲法に自衛隊を明記するだけ」というのは真っ赤なウソです。
そのねらいは、自衛隊を憲法に書き込むことで、違憲と言われてきた自衛隊を「合憲」化し、海外での戦争ができるようにすることです。
「戦力の不保持…交戦権は認めない」と誓った9条2項を残しても、「後からつくられた法律が優先」の原則で、これまでの「専守防衛」のしばりが解かれてしまい、災害救助などでがんばっている自衛隊が、アメリカといっしょに世界中で戦争をすることになります。
国民は、9条改憲など望んでいない
改憲発議を許さないたたかいが何より重要
共同通信の世論調査(9月21日実施)では、秋の臨時国会への自民党改憲案の提出に、「反対」が51・0%と、「賛成」35・7%を大きく上回っています。
JFE門前でのシール投票(9月23日)でも、「安倍9条改憲」に「反対」は23人、「賛成」は1人です。
国民も京浜地区で働く労働者も、9条改憲など望んでいません。
9条改憲は、朝鮮半島での歴史的な平和の流れにも逆行するものです。
国会での改憲発議を許さないたたかいが何より求められています。
野党と市民の共闘の前進こそが「安倍9条改憲」を阻止する最大の力です。
安倍9条改憲NO!「3000万署名」などたたかいを大いに強め、職場内外から声を上げ、行動しましょう。