11月19日、定年延長に伴う制度改訂について会社から説明がありました。
延長分の退職金の増額は当たり前
会社は「定年退職金は『定年退職』という事象に対して支給するもので、定年年齢を変更しても定年退職金額水準を変更する必要はない」と言っていますが、職場では「どう考えてもおかしい」との声が上がっています。
そもそも退職金は、賃金の後払いであり、その金額は勤続年数と職能に応じて算定されることは、学説上も社会的にも定説です。
会社も一方では、「退職金額は、いわば勤続と会社に対する貢献度に応じてその金額が決定されるものと認識している」といっているのですから、定年延長により勤続年数が延びれば、その分の退職金の増額は当たり前です。
体力や健康、家族の介護など、さまざまな事情で、65歳前に退職する場合、退職金で不利にならないよう「定年退職支給率」が適用されるのは当然のことです。
会社は、「満50歳以上退職者への定年退職支給率の適用および加算金の支給に関しては早期退職の促進策としての意味合いが強い」「制度の必要性は薄れるものと考えている」と、この制度の廃止をにおわせています。
健康などやむを得ない事情により退職する場合があります。現行制度は維持すべきです。
リーダーのローテーションは
競争で最大の利益を上げるため
会社は、「リーダーのローテーションを行いやすい仕組みを検討している」と言っています。
リーダーの任期が定められ、多方面の仕事をこなすことが求められ、いっそう責任が押し付けられることになります。
会社のねらいは、「各人が生み出す付加価値を最大化する」といっているように、労働者を今まで以上に競わせ、最大の利益を上げることです。
JFEスチールでも「若年層の離職率」が高まり「人材確保と定着」が大きな課題となっています。
青年労働者をはじめ職場で働くすべての世代にとって、魅力ある希望のもてる定年延長制度でなければなりません。