京浜製鉄革新懇主催「自民党『憲法改正草案』で日本と私たちの生活はどうなるのでしょうか」の学習会に参加しました。
講師・小林弁護士は28才、自己紹介で、中一の時に医療過誤にあい、弁護士になってこうした問題を扱いたいと考えた、とのことでした。
9条、緊急事態条項、98、99条の4項目を中心に話されました。
「憲法を地道に勉強し、条文にこだわって欲しい」の言葉が印象的でした。
パワーポイントを使い、文章も細かく入れてあり、解りやすかったです。主催者が用意した、自民党の憲法改正草案と現憲法と対照して記述した文書はとても役に立ちました。
9条がアメリカから押し付けられたものという意見は良く聞きますが、軍国教育で育った人が多かった当時、納得できない人が出ることも考えられた社会状況の中で、天皇制を守ろうとする幣原首相の提案だったという記事を読んだことを思い出しました。
緊急事態条項は、必要なのか?法律で対処できるとその危険性を話されました。当時の憲法制定議会で金森徳次郎大臣が「緊急勅令及び財政上の緊急処分は、行政当局者に取りましては実に重宝なものであります。併し乍ら重宝という裏面に於きましては、国民の意思を或る期間有力に無視し得る制度であると云うことが言えるのであります。だから便利を尊ぶか或いは民主政治の根本の原則を尊重するか、こう言う分かれ目になるのであります」と読んだことがあります。
前文の「全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ平和のうちに生存する権利を有する事を確認する」を読み、新聞の「南スーダン 1週間で60人死亡 民間人が多い」の記事を目にして、日本国憲法がいかされればいいのになあ、と会場の壁に貼ってあった憲法前文を思い出しながら、グラスを重ねた夜でした。
記 岩田