総選挙で自民党は、公示前と並ぶ284議席を確保し、公明党と合わせて憲法改定に必用な定数の「3分の2」を維持しました。安倍首相は来年の通常国会に憲法改定案を提出する構えで、いよいよ憲法をめぐる山場を迎えています。
立憲3野党全体としては38から69議席へ前進
総選挙では、民進党が「希望の党」へ合流するという、野党と市民の共闘を裏切る逆流が持ち込まれました。
逆流が持ち込まれるなかでも、日本共産党、立憲民主党、社民党の立憲3野党が、市民連合と7項目の政策合意を結び、協力・連携してたたかい、立憲民主党が公示前の15から55議席へ大きく躍進し、3野党全体としては公示前の38から69議席へと大きく前進しました。
日本共産党は、残念ながら議席を減らしましたが、安倍政権打倒の大局に立って、野党候補の一本化のために、83の選挙区で候補者を擁立せず、そのうち32選挙区で野党候補が勝利しました。
野党と市民が「本気の共闘」をすすめれば、自公に勝利することは可能です。
しかし、維新の会や希望の党などを加えると改憲勢力が8割を超え、改憲右翼団体の選挙後の集会では、「『天の時』が与えられた」と改憲へと突きすすんでいます。
9条に自衛隊を書き込めば、海外での武力行使が無制限になり、自衛隊員を危険にさらすことになります。
安倍首相は2020年までに憲法改定を施行すると表明していますが、絶対に許してはなりません。
国民の多数は、憲法9条を変えることを望んでいない
安倍政権による9条改憲に反対する行動が11月3日、全国各地で取り組まれました。
国会包囲行動には、4万人が集まり、改憲に反対する国民の意思を示す大行動となりました。
日本共産党・志位和夫委員長―「たとえ9条2項を残したとしても、後から自衛隊を保持するという項をつけくわえると、戦力不保持を定めた9条2項を無効にし、海外での無制限の武力行使に道を開く」
立憲民主党・枝野幸男代表―「国会の中のたたかいと、国民とともに歩むたたかいを車の両輪として、立憲主義を取り戻す」
社民党・福島瑞穂副党首―「自衛隊の明記は安保法の合法化だ。他党とスクラムを組み、国民に訴える」
民進党・江崎孝参院議員―「民主主義、憲法、平和主義はみなさんの手の中にあることをもう一度確認しよう」
と訴えました。
職場から声をあげ行動しましょう
選挙後の「朝日」(10月25日付)世論調査では、「9条に自衛隊を明記する」ことに反対45%、賛成36%で、反対が賛成を上回っています。国民の多数は憲法9条を変えることを望んでいません。
立憲野党と市民が力を合わせることが、9条改憲を阻止する最大の力です。
「安倍9条改憲NO!」の3000万全国統一署名を集めましょう! 声を上げ、行動しましょう!