JFE京浜・権利闘争すすめる会のビラ紹介

高炉休止の前倒しなど、とんでもない!

高炉休止の前倒しなど、とんでもない!

2020年12月2日

 JFEスチールは、京浜の高炉休止時期を半年前倒しして2023年9月に実施すると発表しました。労働者や家族の不安を無視した前倒し決定に、職場から怒りの声が上がっています。また11月12日、組合に申し入れのあった「配転に伴う『特例措置』」には、配転に応じられない人への配慮がまったくありません。高炉

労働者の気持ちを踏みにじる高炉休止前倒し

 会社は、11月9日「京浜の高炉休止と上工程および熱延設備の休止時期を2023年9月に前倒しする」と発表しました。 
 高炉休止の前倒しで850億円の収益改善効果を早期にめざすなどと、勝手なことを言っています。
 職場では「先送りならわかるが、前倒しなど許せない」と怒の声があがっています。
「丁寧にご説明しご理解を得てまいります」などと、口では言いながら、労働者の理解もまったく得ず、高炉休止の前倒しを発表するなど、とんでもないことです。

配転に応じられない人の雇用の確保を
JFEが責任をもって関連労働者全員の面談の実施を

 「特例措置」では、「配転者には構造改革協力金100万円支給」など提示していますが、配転に応じられない人への配慮がまったくありません。
 会社は「西日本で数百名規模の受け入れを想定」と言っていますが、1200人の職場がなくなるのですから、西日本以外で170人程度受け入れられたとしても、初めから数百名程度の人員削減を見込んでいることになり、とても許せません。
 社長メッセージで、従業員の「雇用は必ず守ります」と言ったのですから、雇用確保に責任をもたなければなりません。
 また「協力会社の皆さんについても、意向を聞きながら、誠意をもって対応」と言っているのですから、JFEは協力会社といっしょに関連労働者全員の面談を実施して意向を聞き、雇用確保に責任をもつべきです。

多少の赤字で高炉休止など、とんでもない

 会社は「JFE発足以降初めてのセグメント利益がゼロと見込まれる危機的状況にある」から、京浜の高炉を休止するのだと言っています。
 JFEHDは、創立以来4兆円以上の利益をあげ、1兆9500億円もの内部留保をため込んでいます。多少の赤字だとしても、京浜の高炉休止はまったく必要ありません。

 ましてや、21年度には500~600億円の黒字だというのですから、なおさら、京浜の高炉休止は必要ありません。

収益表

 

 

 

 

 

仮に減産が必要だとしても、次のようにすれば京浜の高炉は守れます。

① 1基しかない京浜の高炉を止めるのではなく、高炉が3基ある倉敷か福山 で、そのうちの1基を止める
② または、全社8基の高炉で減産を分担(1400トン/日)する

労働者を犠牲にして目先の利益を追求する企業に未来はない

 JFE創立以来初めての赤字は「会社の責任」だと言いながら、京浜の高炉を存続させるための経営努力もせず、労働者とその家族の人生を翻弄し、会社の目先の利益だけを追求する「もうけ最優先」のやり方に、企業としての未来はありません。
 自分たちの職場が奪われるのですから最後まで諦めず、職場から「高炉休止反対」の声を上げ、地域住民と連携を強めて、高炉休止を撤回させましょう。

2020.11