会社は、今年の10月から3回目の個別面談、22年度半ばに4回目の個別面談を実施し、転勤の内示は遅くとも2022年度末には実施するということで、京浜地区で働く労働者は、不安と動揺の日々を過ごしています。
職場では、将来に不安を感じて若い人の退職者が相次ぎ、人員不足を他地区からの応援やOBの復帰など、大変な苦労をして操業しているのが実態です。
転勤に応じられない人160名、決めかねている人も多数
関連労働者も含め、会社が責任をもって雇用の確保を
第2回個別面談の結果では、配置枠50名の千葉地区への希望者は約230名、配置枠30名の仙台地区希望者は約50名と、配置転換枠を超過する希望者が出ました。西日本希望者は、約200名です。
一方、様々な理由で転勤に応じられない人は約160名、希望地区の枠から外れる人が約200名、決めかねている人も多数います。
会社は、こうした労働者はもちろん、出向者、関連下請け労働者全員の雇用を、責任をもって確保しなければなりません。
配置転換を基本方針とすれば〝西へ行くか、辞めるしかない〟
会社は「今後…(転勤できない)個別の理由を精査する」「西日本への転勤を中心として配置転換を行なうことが基本方針であり…協力頂けるよう理解活動を行なっていきたい」としています。
配置転換を基本方針として「理由を精査する」「理解活動を行なう」ということは、〝西へ行くか、辞めるしかない〟に、追い込まれてしまいます。こんなひどいやり方は、絶対に許されません。
会社は、設備休止以降、退職・転職せざるを得ない場合は、転職支援休職の新設や割増退職金を支給すると言います。しかしこれは、わずかな割増退職金で辞めろということであり、転職支援会社への丸投げ、ということではないでしょうか。
21年度は1400億円の黒字見込み
7中期の24年度には2300億円の黒字見込み
会社は「JFE発足以降初めてセグメント利益がゼロと見込まれる危機的状況にある。…これらの状況を踏まえ、今回の構造改革を決断した」と言っていました。
経営に赤字はつきものです。JFE統合以来はじめての赤字になったからといって、経営努力もせず、安易に高炉を休止し、労働者と家族を苦しめるなど、許されません。
21年度は1400億円の黒字を見込み、7中期の24年度には2300億円もの黒字見込みだというのですから、なおさら、京浜の高炉休止は必要ありません。
神奈川労働局が「全力で取り組んでいきたい」と回答
退職・転職せざるを得ない人、関連下請け労働者にとっては、労働局や川崎市による再就職斡旋こそが、大きな希望です。
「JFE京浜の高炉休止に反対し職場を守る会」は、7月7日神奈川労働局に再就職に関する要請を行い、畑野君枝日本共産党衆議院議員、君嶋ちか子県議会議員も参加しました。
畑野君枝議員は「予算委員会での私の質問に、三原じゅん子厚労副大臣は『適切に対処したい、再就職を支える』と言っているのだから、労働局は川崎市と連携して何とかしてほしい」と訴え、労働局から「全力で取り組んでいきたい」との回答を得ました。
声を上げれば職場も変えられます。
職場と雇用、家族を守るために、声を上げ力を合わせましょう。