職場新聞の記事より

高浜原発再稼働認めず

高浜原発再稼働認めず

2015年4月29日

 福井県高浜町の関西電力高浜原発3・4号機に対して福井地裁は4月14日、「運転してはならない」として、再稼働を差し止める仮処分決定を下しました。
 昨年5月、福井地裁での大飯原発3・4号機の再稼働差し止めに続くものです。
 決定は、原子力規則委員会について、「原発の安全性を確保する役割を果たすことが求められている」と述べ、新規制基準に求められるべき合理性とは、「基準に適合すれば深刻な災害を引き起こすおそれが万が一にもないといえるような厳格な内容を備えていることであると解すべき」と指摘した上で、「基準は合理性を欠く」と断じ、緩やか過ぎ、これが適合しても原発の安全性は確保されないとしています。
 想定を上回る地震が来ないという関電の主張は、「根拠に乏しい楽観的見通しだ」と批判しています。
 新規制基準は福島第1原発事故の原因究明が尽くされていない中で、拙速につくられ、複数の原発が同時多発事故を起こす問題を審査していない、住民の避難計画を審査の対象にしていないなど、多くの問題点や欠陥が指摘されています。
 菅官房長官は会見で、仮処分決定にまともな反論はせず、「再稼働を粛々と進める」と民意や司法判断を無視する政府の態度を表明し、許せるものではありません。