12月2~3日、JFEスチール労連の「2016年春季闘争中央討論集会」が開催されました。昨年の賃上げは1000円(0・3%)でした。消費税増税や物価上昇などの負担増は6%(18000円/月)にもなり、たった1000円の回答では家計の足しにもなりません。16春闘では、2万円以上の賃上げがなければ生活維持はできません。
「エッ、賃上げなんてあったの」が実感
14年春闘では、3500円の要求に対して、1000円の回答でした。しかし、賃上げの実感はまったくありません。
「エッ、賃上げなんてあったの」
「残業に頼るしかないよ」 「J1活動や作業改善で稼ぐしかない」という悲鳴も聞かれます。
JFEスチールの15年度収益見通し(連結)は600億円といわれ、一時金は130万円程度が予想されます。昨年実績より20万円も減、こんなに大きく落ち込んでは、生活が成り立ちません。
16春闘では、一時金の減額分を含めた大幅賃上げ獲得への期待が高まっています
賃金とは、春闘とは何でしょう
そもそも賃金とは何でしょうか
賃金とは、労働者本人と家族の生活費です。労働の報酬ではありません。本来、会社のもうけに左右されるものでなく、衣・食・住を満たし、養育費、文化教養費など家族が健康で文化的な生活ができるものでなくてはなりません。
春闘とは
賃金水準は日本全体の労働者と資本家の力関係で決まるため、個々の企業内の交渉だけでは、賃金はなかなか上がりません。そこで力を集中し、賃金要求額や交渉時期、戦術を全国で統一してたたかう「春闘」に発展してきたのです。
賃上げは当然の要求、職場から声を上げましょう
表の様に、労働者の賃金は14年度に1%上昇しましたが、消費税8%への増税や物価高の影響で実質賃金は大きく低下。そのため国内需要が増えず、企業の売上高も伸びず、景気も低迷しています。
JFEの職場でも、賃上げが実感できず、「残業」や「J1や作業改善で稼ぐしかない」など、まともなな賃金とはいえません。
若者、学生、ママ、パパなど様々な人達が、戦争法、原発など、おかしいと思うことに声を上げています。
賃上げは当然の要求です。 職場から声を上げ、大幅賃上げを勝ち取りましょう。
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グループ企業
JFE鋼板の設備休止
インドネシアのCGLが来年1月前倒し稼働になるなど、JFEスチールの方針の影響も受けて、JFE鋼板の一部設備の休止の話が出ています。
4CGL(溶融亜鉛メッキ)が9月、2CGLが12月に休止、該当要員は約35名です。配転先は京浜、千葉、松戸、玉島のいずれかで、工場全員の一次面談はすでに終りました。
「千葉に行けないかと言われましたよ。困っちゃいますよ」「スチールからの出向者(17名)はみんな戻るみたいですよ」と、職場には不安があふれています。
労働者には何の責任もありません。会社が責任をもって、本人希望を尊重し、通勤可能で経験と技術がいかせる職場を確保しなければなりません。